前回の台風の日。
学校が休校になり、久しぶりに子供たちと一日中家で過ごしました。
朝も急がなくて良いので、先に起きてきた長男とテーブルに座り、
私はコーヒーを飲みながらちょっとした用事を片づけていると、
長男はフェルトと糸で、静かに縫いものを始めました。
お互いがそれぞれのことに集中している静かな時間。
(こういうのんびりさ、なんだか久しぶりだなぁ・・)なんて思っていたら、
「あ」 と長男。
「なに?」 と聞くと、ちょっとニッコリして、
「ホラ、雨のがっそうだよ」
耳を澄ますように首をかしげ、天窓のあたりに目をやる仕草。
雨が屋根にパラパラと当たる音がしていて、私が天窓の方を見た後長男を見ると、
(ね?いい音聞こえるでしょ?)という顔をして嬉しそうにしていました。
台風で風はどんどん強くなってくるし、「雨=合奏(音楽)」なんて発想は皆無だった私は、
こどもの持つ感性になんだかビックリしてしまいました。
雨降りの日に、雨音にニコニコしながら刺繍をしている長男を見ながら、
この宝物のような日々を、丁寧に過ごしてあげたいなぁと心から思ったのでした。
下の子二人が起きて来る前の、我が家の早朝の「家時間」。
ほんの一瞬だったけど忘れたくない「雨時間」になりました。