二世帯で楽しく美しく暮らす家

O 様邸

家族構成二世帯住宅(浴室と玄関は共有タイプ)
所在地東京都日野市
竣  工2010年9月
敷地面積123.00㎡(37.20坪)
延床面積121.77㎡(36.83坪)
1階60.83㎡(18.40坪)
2階60.94㎡(18.43坪)
構造/工法木造軸組/外断熱二重通気工法

「二世帯で一緒に暮らす家づくり」が上手くいくコツは一体何でしょうか?
「二世帯で楽しく、そして美しい暮らしになるように」と計画された、O様の事例をご紹介いたします。

「シャープでモダンに。でも温かく、そして暮らしやすい家を」

もともとモダンなテイストがお好きなO様ご夫妻でしたが、子育て期間を経て、
柔らかさを持ったデザインへとお好きなテイストが変化していったそうです。

ひとくちに「二世帯住宅」といっても完全分離タイプ玄関共有タイプなど・・種類はさまざま。
親世帯、子世帯で好みが分かれることも多いので、出来る限り良い方向へ方針をまとめていくのは
難しいことも多いのですが、ここが設計者の腕の見せどころ!やりがいのある部分です。
せっかく一緒に暮らすのだから、誰かが我慢してしまうのではなく&
みんなで気持ちよく暮らすために様々に知恵を絞り、デザインに全力を注ぎます。

O様邸でも内外装のデザインから細かい使い勝手にいたるまで・・・
難しいと諦める部分は一切ないように、丁寧に計画を進めていきました。

漆喰と木を基調にした外観。雨仕舞をしっかりと考えたカタチです。

「お好みのデザイン」に加え、「家族の暮らしやすさ」+「無理のないメンテナンス」も熟慮していきます。
O様邸は玄関と浴室を共有するタイプの「半二世帯住宅」となりました。

壁で仕切られることも多い、二世帯住宅の階段室。
「みんなで広々と気持ちよく使う」というご希望により、壁のない階段になりました。

手すりには凹凸の加工で手にしっかりと馴染み、味わい深い仕上がりに。
「手足に触れるところの質感を大切に考えました」とO様。

階段を上がると、子世帯リビングへつながります。

「このリビングは森の中に開けた広場のイメージですね」とO様。
斜めになっている壁は真南に向いていて、日差しを効果的に取り入れる工夫がされています。

リビングからキッチンの方へ。
床・壁・梁の木材の色をそろえることで、「ゴチャゴチャしない」スッキリ感を演出しています。

家具や壁の木目は「ホワイトオーク」を使用。壁の向こうは、キッチン、洗濯機などを含む家事動線エリア。

日差しと通風は最重要項目!「家全体がカラッとしていて、とても気持ちが良いです」とO様。

天窓や高窓から見える青空。十分な採光を確保しています。キメ細かい漆喰の壁が消臭と吸湿に力を発揮。
「お香の香りも吸収してしまうほど、焼肉の匂いもあまり残りません」とO様。

右側の収納式開き戸には洗濯機が。「(扉があることで)洗濯機の音はかなりシャットアウトされますよ!」

対面キッチンの手元は隠れる高さに。「結局はこれが一番でした」とO様。

将来二部屋に分かれる予定の子供室。今は二段ベッドで仲よく過ごしています。

壁一面に貼られているのはコルクシート。写真や絵を飾るのにとても便利だそう。
「これがお友達に大人気で・・・」と奥様。親も気を使わずにすみますね。

子供室の上はロフト。普段は壁にぶら下げられている梯子をかけなおすと上がれます。

壁に文庫本サイズの本が入る棚をしつらえています。現在は乗車率120%で活躍中のロフトです。

寝室は窓も小さく、天井も低くして落ち着いた雰囲気に。壁面いっぱいにたっぷりと収納をとりました。
反対側の壁には、壁掛けスピーカーのケーブルがあらかじめ壁内に配線されています。

親世帯のリビングです。大黒柱を中心にLDKが緩やかにつながっています。
子世帯と同様に、掃出し窓が真南を向いています。家の奥まで日差しを取り込み、一方で西日は入りにくくします。

「本当に冬もあったかいから、外に出るのも億劫になってしまいます 笑」とO様のお母様。

小さい縁側がある掃出し窓。日差しがポカポカ気持ち良く入り込みます。

親世帯のキッチン・ダイニングはコンパクトでありながらも機能的に。
テーブルは子世帯と同じ素材でデザインを合わせました。

落ち着いたリビングも、お孫さんたちが来るとあっという間に遊び場に^^

壁面収納には小物や衣類だけでなく、お仏壇も丁寧に納められています。
みんなが集まる、とても良い場所にお仏壇を納めました。

建具の取手は「ホワイトオーク」の無垢材でしつらえ、手触りを大切にしました。

親子世帯で共用の洗面室では、ホワイトオークのカウンターに床はコルク材の組み合わせ。
水回りなのでウレタン塗装で対応しています。鏡の脇には小さなグリーンを楽しめるスペースを。

階段下のトイレの背面には、トイレットペーパーのストックが入る小引出しが。
「これなら座っているときでも開けられるでしょう」とO様。

玄関には程よい高さで靴を履くためのベンチがあります。その上にはお子様の行き先メモ。
靴箱の上は「お子さまの作品ギャラリー」。お邪魔するたびに変化していて楽しいスペースです。

玄関アプローチは既存のブロック塀をクマルという木で化粧しています。
飛び出している細いクマルは傘をかけるため。「けっこう活躍しています!」

傘立てより、水の切れが良いそうです。ちょっとした工夫で暮らしやすくなる一例ですね^^

駐車スペースは写真右手の大きな木製扉を開けると、2台目も駐車可能!カンヌキ状の鍵も木製です。

家づくりを始めるきっかけ~完成した時のご感想などO様にお伺いしました。

お客さまより
たくさんの人の、努力と時間が詰まったぬくもりのある家が完成したと思っています。ほかのビルダーにも同じ条件で案を作ってもらったのですが、今のような快適なプランとは異なっていました。あそこで妥協せず、和(かず)さんと巡り合うまで頑張って良かったと思っています。

家づくりがはじまってからも良いものをつくるためにわがままを言わせてもらいました。よくお付き合い頂いたと感謝しております。和工務店のみなさま、香川さんに出会えたことを大変うれしく思います。本当に有難うございました。

担当者(香川)より
O様の印象的なお言葉。奥様も建築事務所にお勤めされていたことがあり、そこの師匠から教わったこと。
「吉永小百合の目と、いしだあゆみの鼻と、倍賞千恵子の口をくっつけても美人にはならない」
なかなかすごい例えですが、とても面白いですね。
O様「ご要望を伝えた後のバランス調整は、ひとりの人にお任せした方が良い」

こうしてO様思い通りの家が完成しました。
ここにはお子様と親御様との暮らしをしっかりイメージした、O様理想の美しい暮らしがありました。
このような楽しい家づくりのお手伝いをさせて頂いたことをとてもうれしく思います。
今回もまた「自分が住みたい」と思う一棟になりました。

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